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「ビジネスマン必見!話題の『行動経済学』」って聞くけど結局何してるの?

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 昨年のノーベル経済学賞を受賞したセイラー博士は、「行動経済学」の研究をされています。その影響で、本屋さんに行くと「セイラー博士」コーナーや「行動経済学」コーナーが設けられているほどです。今や行動経済学ブームと言っても過言ではありません。ビジネスの世界でも行動経済学を取り入れている企業があるとか・・・。
 「行動経済学は人間が合理的存在ではないことを証明した」とかよく耳にするけど、正直どういう意味なのかあんまりわからない人が多いと思います。
 そこで今回は、行動経済学でおそらく最も有名な「最後通牒ゲーム(Ultimatum Game)」という実験をご紹介いたします。

 ・登場人物は2人。白がA君。黒がB君。
 ・まず、一人(A君)に一定額のお金が支給されます(2000円)。
 ・次に、A君はB君に自分がもらったお金をいくらか決めて渡します。
   ・なお、B君はA君がいくらもらったかを知っています。
 ・そして、B君は、A君が提示した金額を「受け取るか」「拒否するか」を選べます。重要なのは、B君が拒否した場合、A君に支給され    たお金は全て没収されます。
 ・逆に、B君がA君の金額を「受け取る」という選択をした場合、B君はA君から金額を受け取り、残りのお金をA君が懐に収める。

典型的な実験結果がこちら(Sanfrey et al., 2003)

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 縦軸は、受け手側(B君)がOKをする割合です。Offer(お金を渡す人)はA君です。横軸は「〇:●」の形で表現されていますが、〇はA君が手元に残すお金の割合で、●がB君に渡すお金の割合です。
 今回の例では、A君が1600円($8)を手元に残して、B君が400円($2)を提示された場合に、B君がOKする確率が50%まで落ちるという結果です。A君が1400円($7)でB君が600円($3)という場合は、90%以上の確率でOKします。

 この結果を見て、「あれ?」と思った方はいるかもしれません。
 もし人間が「合理的」なのであれば、B君は最低金額を提示されてもOKするはずです。拒否すれば両者とも0円なのですから。B君は0円以外のどんな金額でもOKしないと結局0円なのです。
このような実験から「人間はそこまで合理的ではないよ」という解釈が生まれます。

 ノーベル賞に選ばれる研究は難しいと思う方も多いと思います。しかし、ノーベル賞受賞者の研究は、実際に私たちの生活に関係しますし、受賞者が行った研究も意外と理解するのは簡単です。日本人が選ばれるかどうかだけではなく、「今年選ばれるのノーベル賞はどんな研究だろう」と私は毎年楽しみです。

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最終更新日:2018-02-05 15:19

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